いい色だねえ!ゼイタク煎餅
2006年 01月 29日
ご存知、水天宮前の人形焼で有名な重盛永信堂です
人形焼ではもう1軒、板倉屋が近くにあり、そちらの方が旨いというひともいますね
私は個人的には、練餡の人形焼より、粒餡の壷焼の方が好みです(^^ゞ
人形焼の食べ比べは、いずれまたやりますが今回は、店の前を通るたびにいい匂いに誘われるゼイタク煎餅の紹介です
卵をたっぷり使ったのでゼイタク煎餅という名前がついたとか
形も様々で楽しいのですが、内容も最もポピュラーなそら豆入りの他に落花生入り、味噌入り、ジャムサンドなんてのもあります
これはお勧めの小判型ゼイタク煎餅
これが旨いです!(^_^)やめられねえ
小判の模様をみると焼き具合が様々で手焼きの風情がでていますね
小判で20両位入って350円とは、実にお徳ではありませんか!
重盛永信堂 中央区日本橋人形町2-1-1
歌舞伎の登場人物も小判は大好きと見えます
これは前に紹介した『河内山』ですが、上野寛永寺の門主の使いに化けて松江候を騙し、まんまと上州屋の娘を取り戻したあと、口止め料を要求する台詞はこんなです
「あい願わくば、山吹のお茶を一服所望いたす」
山吹色のお茶と言って、暗に小判を要求するところが奥ゆかしいところかと・・・(^^ゞ
また、『髪結新三』にはこんな台詞が・・・、悪人の新三がかどわかした娘の身代金を、仲介した大家の長兵衛から受け取るところです
長兵衛「さあやるぜ、小判だよ。いい色をしているなあ・・・しかし、同じ金の中でもこの小判てやつはどっか位が違うな」
新三「違うねえ」
長兵衛「てめえ、これが好きか」
新三「大好きだよ」
長兵衛「似たことがあるもんだな。おれもこれは大好きだよ・・・」
お富さんで有名な『源氏店』には、与三郎が蝙蝠安に分け前
を渡す場面ではこんな台詞が・・・
与三郎「おうおう、見や、いい色じゃねえか」
蝙蝠安「いい色だねえ」
・・・・・・
蝙蝠安「いいよいいよ、あにい、いいやな、そんなら今夜は、五両一分百
のたてまえか・・・・いい商売だなあ」
「月も朧に白魚の篝(かがり)もかすむ春の空・・・」の台詞は『三人吉三』
(さんにんきちざ)という芝居のものですが、女装して悪事を働くことから
「お嬢吉三(おじょうきちざ)」と異名をとる男が、「おとせ」という夜鷹が客の
落としていった百両を持っているのを知って隅田川に突き落として金を奪
ったあとにはく台詞なんです(^_^;)
続く台詞は、「ほんに今夜は節分か、西の海より川の中、落ちた夜鷹は
厄落し、豆沢山に一文の銭と違って金包み、こいつぁ春から縁起がいいわい」
強盗殺人やっておいて、落ちた夜鷹は厄落としとか、縁起がいいわいとはあん
まりなことじゃじゃございませんか・・・(^^ゞ
もっとも、いつも悪事がうまくいくとは限りませんね、『加賀鳶』では按摩の道玄
が姪の奉公先の質屋に因縁をつけて五十両をもう少しでせしめるところを松蔵
に見破られ、涙金の十両で帰るときの台詞
道玄「首尾よくゆすって五十両、取れるところを十両とは・・・」
お兼「あんまりひどい下落だねえ」
松蔵「どうしたと!」
道玄「なあに、安く売るのが当時の流行さ」
いつの時代にも金にまつわる事件は尽きないようで・・・
ホリエモ~ン、元気ですか~(^^ゞ
kimcafeさんの歌舞伎講座、堪能させて戴きました~
「月も朧に白魚の篝(かがり)もかすむ春の空・・・」
のセリフはあまりに有名ですが、歌のようにそらんじてても、深い意味を
考えたことなかったです。確かに、強盗殺人をしておいて「縁起がいい」とは、そら怖ろしや。。。
ホリエモンは、拘置所の中で「春から縁起が悪い」と泣いてることでしょう。。
ホリさんは拘置所の中で次の案を練っているのでありましょう....^^;
おうおう、そんなことがあったんですねえ
それで挙動不審ですか、ありがちーですね(^^ゞ
ここんちは人形焼の型を百年先?まで不足しないように用意して
いるとか
お店の若い女の子たちも、昔ながらの応対で不思議な雰囲気ですね
「山吹のお茶」って、確かに奥ゆかしくてカッコいいです、
「お金くれ」より。ほりえもんも「福沢諭吉のファンです」とか
カワイゲのあることを言っておけばよかったのに(あの人はあの人で
ヘンな愛嬌があって、メディアがもてはやしちゃったのが、今回は
悲惨さに拍車をかけてる気もする)。
ありがとうございます
>「山吹のお茶」って、確かに奥ゆかしくて
『髪結新三』の大家も、新三に渡す金を半分手数料といって
とるのですが、金をくれとは言わず「鰹は半分もらうよ」と謎
めいたことをいうんです
思えばホリエモンは登場したときから、露骨に金金金でしたね
しかも、実業はなしだもんな・・・