木更津の宝家であさり膳、それから与三郎の墓参り

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木更津駅から港へと続く通り沿いに宝家という店があります
当地では知られた老舗のようでございます
今日は宝家のあさり料理をいただこうとはるばるアクアラインを通ってやってまいりました(^^ゞ

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駐車場横にはちょっとした庭があり、石灯籠もあります
そして宝家の若女将の愛想のいいこと、小皿を落としたお客には「家のは活きがいんです」なんておっしゃってました(^_^)

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メインは、かき揚げか串揚げ(いずれも浅蜊)、または刺身(あさりじゃない)、天ぷら(これも違うでしょ)のなかから選びますので、珍しい串揚げにいたしました
あさりたっぷりの味噌汁、あさりご飯、串揚げ、あさりの佃煮と正に浅蜊尽くしでございます
アサリを堪能すること請け合い、美味しいです(^_^)

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さて、木更津に来たからはもう1か所寄りたいところがあります
*タヌキの證誠寺ではございません
それは歌舞伎の切られ与三(与話情浮名横櫛:よわなさけ うきなのよこぐし)として有名な与三郎の墓です
宝家から駅に行く途中の光明寺という寺にその墓はあります
*このサイトに詳しいです→落語「お富与三郎」の舞台を歩く


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こちらが与三郎(正確にはモデルの芳村伊三郎、しかも実際の墓でなく拝み墓だそうな)の墓です
後で読むと、歌舞伎役者の塔婆などもあることがあるそうで、もしかしたら先日、京都の南座で見た切られ与三の仁左衛門丈の塔婆などあったやも知れませんが、確かめなかったのが残念(^^ゞ

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ちょうど線香を持っていましたので、どれお参りしてまいりましょう

しがねえ恋の情けが仇 命の綱の切れたのを
どう取り留めてか木更津から めぐる月日も三年越し
江戸の親には勘当うけ よんどころなく鎌倉の
谷七郷は喰い詰めても 面に受けたる看板の
疵がもっけの幸いに 切られ与三と異名をとり
押借り強請は習おうより 慣れた時代の源氏店
そのしらばけか黒塀の 格子造りの囲いもの
死んだと思ったお富たあ お釈迦さまでも気がつくめえ
よくまあおぬしは達者でいたな
安や これじゃ 一分じゃ 帰られめえ

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光明寺から駅方面に少し行くと、与三郎通りというのもあります

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与三郎通りを入って、次の通りを左に曲がると、選擇寺です

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ここには与三郎の相棒、蝙蝠安(こうもりやす)の墓があります
案内板の安の頬のコウモリの刺青が可愛いです
ところで、先日南座で蝙蝠安を演じたのは菊五郎、youtubeで見た菊五郎・玉三郎の切られ与三と対比すると面白いでございますね(^^ゞ

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蝙蝠安(本名、山口瀧蔵)の命日は慶応4年とあります
すると切られ与三の話は幕末のことだったんですね
WIKIによれば1853年に初演、幕末から明治にかけてはほとんど演じられず、明治末に復活して大正・昭和になって定着したということです
うーん、勉強になりました(^^ゞ

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おっと、忘れちゃいけないのが、美人過ぎる宝家の若女将
こんな美形と惚れ合えるなら、例えこの身を切りさいなまれても・・・なんちゃって(^^ゞ
実際の若女将は宝家でお確かめください

宝家 千葉県木更津市中央2-3-4

Commented by yotarouu at 2012-01-11 06:19
木更津にこんなお店が有ろうとは、20年程住んでた学友は
一度も誘ってくれず、九州宇佐に引っ越してしまいました。
残念です、一度ぐらい誘ってくれたら嬉しかったのに・・・・
Commented by trintrin at 2012-01-11 06:50
イキなこと言う女将さんですね
そんなお返事ができる女になりたいもんです
切られ与三のお話から
♪死んだはずだよ♪おとみさん~♪
の歌詞が生まれたんですよね?
春日八朗さんでしたっけ?
Commented by mariko789 at 2012-01-11 09:05
美人若女将さんですね~
マスメディアにも受けそうよ~
アサリ、好きです♪
この雰囲気で、このお料理なら、このお値段もリーズナブルかと。。
与三郎に実在のモデルがいたとは、、知りませんでした!
お勉強になったわいな~~(見得を切る
Commented by kimcafe at 2012-01-11 22:10
与太郎さん
私も木更津は縁があり何度も行っているんですが、この店は
初めてです
古い町の老舗というのもいいもんですね(^^ゞ
Commented by kimcafe at 2012-01-11 22:15
trintrinさん
失礼ながら、田舎には稀な粋な若女将でございますね(^^ゞ
♪死んだはずだよ♪おとみさん~♪
確かに春日八郎の大ヒットでしたよね
昔は子供でもこのフレーズは知ってましたよね(^^ゞ
Commented by kimcafe at 2012-01-11 22:20
こいさん
>マスメディアにも受けそうよ~
テレビ東京「美人女将の店を訪ねる」・・・なんてね(^^ゞ
けっこう歌舞伎の題材は現実のニュースから脚色したものが
多いようですね
曽根崎心中や河内山にもモデルがあったようです
Commented by くま猫くまち at 2012-01-11 23:07 x
kimcafeさん、こんにちは

職場の事業所があるので年に何回かは木更津に参ります。当然、宝家さんも浅蜊膳(串揚げ)も経験済みでございます(^O^)浅蜊尽くしは珍しゅうございましょ?

今ではすっかり、おいて行かれちゃった感がシャッター通りにも見て取れますが、かつて栄えた港町だったことを感じさせる跡がそこかしこ。氣志團的気風も感じさせる街ですね。

Commented by kimcafe at 2012-01-12 23:43
くま猫くまちさん
さすが木更津の宝家さんもご存じだったんですね
木更津はそごうが撤退して寂しくなっちゃいましたね
でも、港町独特の雰囲気は残ってますね
氣志團、キャッツアイと話題も豊富です(^^ゞ
by kimcafe | 2012-01-10 21:31 | 千葉 Chiba(27) | Trackback | Comments(8)

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